【地震に備える】新築注文住宅のための耐震等級の選び方

こんにちは
宇治市・城陽市・京田辺市を中心に注文住宅とリノベーションを手掛ける工務店
株式会社 stats living company の井上です。

本日のブログは、新築注文住宅の耐震性能のお話です。
マイホームを新築する際、多くの方が気にされるのが耐震等級です。

地震大国日本において、耐震等級は安全な住まいを実現するための重要な指標となります。新築住宅では、耐震等級1から等級3までの3段階があり、それぞれの等級には明確な基準があります。

マイホームの新築を考える際には、この耐震等級を理解した上で、安全安心な住まいづくりを行うことが大切です。

スタッツリビングカンパニー

新築の耐震等級とは

新築の耐震等級とは、住宅が地震に対してどれだけ耐えられるかを示す指標です。日本では、建築基準法に基づいて耐震等級が設定されています。耐震等級は1から3までの3段階があり、数字が大きいほど耐震性が高いとされています。

耐震等級1は、建築基準法における最低基準であり、一般的な地震に対して一定の安全性を確保しています。この等級でも生活することはできますが、過去の大きな地震の経験から、より高い耐震性を求める家庭が増えています。

耐震等級2は、耐震性が向上しており、震度6強程度の地震にも耐えられる設計となっています。地震時の避難所に指定される建物の耐震性を持ちます。

最後に耐震等級3は、最も高い耐震性を持つ等級です。災害下でも機能する必要がある警察署や消防署相当の耐震性を持ちますので、大規模な地震に対しても安心感を持って暮らせます。

新築を考える上で、各等級の特徴を理解し、自分たちのライフスタイルや地域の地震リスクに合った家づくりを行う必要があります。
それぞれの耐震等級について、もっと詳しく確認してみましょう。

宇治市の工務店 耐震等級3 注文住宅

耐震等級1の特徴とリスク

耐震等級1は、日本の建築基準法に基づく最低限の耐震性を保証する等級です。

この等級の住宅は、震度6~7の地震で倒壊・崩壊しないことが求められています。ただし、倒壊・崩壊しないだけで、破損しない保証はありません。 さらには一度の大きな地震には耐えられても、同時期に頻発するなど、衝撃が強い場合にはその限りではありません。

長期的な視点から見ると、再建や修繕にかかる費用が増える可能性があります。地震が発生する度に耐震補強が必要になることも考えられます。


耐震等級2の特徴と活用法

耐震等級2は、耐震性が向上した住宅の設計基準です。この等級は耐震等級1の1.25倍の耐震性能を持ち、100年に一度の地震(震度6強〜7)でも、軽度の補修を行えばその後も長く住み続けられるという基準で設計されています。

耐震等級2の特徴として、まずは構造体の強化が挙げられます。一般的に、柱や梁の太さを増し、接合部の強度を高めることで、揺れに対する耐久性が向上します。

さらに、耐震等級2の住宅は、長期的に見ても価値が保たれやすいです。国が認める長期優良住宅の基準にもなっており、地震の影響を受けにくい環境で住むことができるため、将来的にリフォームや売却を考えた際も、多くの人に受け入れられる傾向があります。


コスト面でも優位になり、その耐震性の高さから、地震保険料においても30%程度の割引が見込まれます。

耐震等級3の特徴とメリット

耐震等級3は、現在存在する住宅の耐震等級の中で最も高い評価を受けています。この等級の特徴は、震度7相当の巨大地震に対しても耐えられるように設計されている点です。実際に震度7が二度発生した熊本地震でも、耐震等級3の家は倒壊しなかったという結果があります。

また、耐震等級3の住宅は、建物が受ける地震の力を効果的に分散させるための構造が採用されています。そのため、住宅内のきしみや揺れが少なく、家具が転倒しにくいなどのメリットがあります。このような設計により、家族の安全を確保しながら、安心して生活することが可能です。

さらに、耐震等級3の住宅は、将来の資産価値の観点からも優れています。耐震性が高いことで、地震による被害のリスクが低く、リセールバリューが向上する可能性があります。コスト面でも耐震等級3の住宅の地震保険料は、その耐震性の高さから50%程度の割引が見込まれます。

長期的に見ても住環境を守るうえで、耐震等級3は検討する価値がある選択肢です。

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耐震等級を選ぶ際のポイント

耐震等級を選ぶ際には、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。まず第一に、自分たちの住む地域の地震リスクを把握することです。地震多発地域であれば、耐震等級の高い住宅を選ぶことが安心につながります。

次に、家族構成やライフスタイルを考慮することも必要です。小さなお子さんや高齢者がいる家庭では、より強固な耐震構造が求められます。また、将来的なリフォームや増改築を考える場合も、耐震等級の高い住宅を選ぶことが望ましいです。

さらに、耐震等級は住宅ローンや保険にも影響します。耐震性が高い住宅を持つことで、保険料が安くなる場合があります。こうしたメリットを計画の段階から意識することで、長い目で見た安心感を得ることができるでしょう。

建物の重さと耐震性の関係

建物の重さと耐震性の関係は、住宅の設計において非常に重要な要素です。一般的に、建物はその重さが大きいほど、地震時に受ける振動も増加する傾向があります。つまり、重い建物は地震の揺れに対してより大きな負荷がかかるため、耐震性が求められるのです。

建物の設計段階で考慮するべきは、適切な重さのバランスです。軽量の構造材を使用することで、建物自体の重量を軽減し、地震の影響を抑えることが可能です。現代の住宅では、鉄骨や軽量鉄筋コンクリートなどの新しい材料が利用され、軽くて強い構造が実現されています。

さらに、建物の重さだけでなく、重心の位置や形状も耐震性に影響を与えるポイントです。重心が低く、安定した形状を持つ建物は、揺れに対しても耐える力が強くなります。したがって、新築を検討する際は、専門家と相談し、重さと耐震性のバランスを見極めることが大切です。

耐力壁の重要性

耐力壁は、住宅において非常に重要な役割を果たしています。地震による力が加わった際、耐力壁はその力を支え、住宅の変形や倒壊を防ぐ役割があります。そのため、住宅の耐震性を向上させるためには、耐力壁の設計が不可欠です。

また、耐力壁にはさまざまな種類があります。一般的には、木造住宅では「筋交い」や「面材」を使用した耐力壁が採用されます。一方で、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の住宅では、コンクリートの壁や配筋を用いた耐力壁が採用されることが多いです。それぞれの建材や工法に応じた耐力壁の設計が求められます。

さらに、耐力壁はその配置や数量も重要です。耐震性能を高めるためには、壁の配置を適切に行うことが大切です。例えば、1階部分に耐力壁を集中させることで、上階への地震の影響を軽減することができます。これにより、しっかりとした耐震性を確保することができるのです。耐力壁の重要性を理解し、適切に取り入れることが、安全な住まいづくりに繋がります。

耐力壁の配置とバランス

耐震等級を高めるためには、耐力壁の配置とバランスが非常に重要です。耐力壁は、地震の揺れに対抗するための柱となる部分であり、適切な配置が求められます。住宅の設計段階では、部屋の形状や大きさに応じて耐力壁を配置する必要があります。特に、外周部に設けることが効果的です。バランスを考えた配置を行うことで、地震の力を均等に分散することができます。

また、耐力壁が多すぎると、逆に室内の環境を狭く感じさせることがあります。そのため、耐力壁の配置には無理のない計画が求められます。特に、開口部(窓やドア)の配置も考慮に入れることが大切です。開口部は壁の強度を弱める要因となるため、必要な箇所にだけ設けるようにしましょう。

最後に、プロの建築士や構造設計士と相談し、適切な耐力壁の配置を決定することが重要です。しっかりとした計画を立てることで、安心して暮らせる住まいを実現することができます。

床の剛性と耐震性能

床の剛性は、耐震性能に大きく影響を与える要素の一つです。剛性とは、建物がどれだけ外部からの力に対して変形しにくいかを示す指標です。特に地震時には、建物全体が揺れる中で、床の剛性がしっかりしていることが重要です。床がしっかりとした構造であれば、揺れの伝わり方が軽減され、耐震性が向上します。

まず、床の剛性を高める方法として、合板や集成材を使用することが挙げられます。これにより、建物全体の構造がしっかりと固まります。また、床の設計においては、適切な梁や柱の配置が求められます。これにより、地震の際に力を分散し、被害を最小限に抑えることができます。

さらに、床の材質だけでなく、施工方法も耐震性能に影響します。適切な工法で施工を行うことで、予期せぬ揺れにも耐えうる強度が確保されます。新築の際は、耐震等級だけでなく、こうした床の剛性も意識して選ぶことが、大切です。

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新築のための耐震等級の選び方のステップ

新築のための耐震等級の選び方には、いくつかのステップがあります。まず最初に、家を建てたい場所の地震リスクを把握しましょう。地域ごとに地震の発生頻度や強度は異なるため、これを基に耐震等級を選ぶことが重要です。

次に、家族構成やライフスタイルを考慮する必要があります。小さなお子様がいる家庭や高齢者と同居する家族の場合、より高い耐震性が求められます。特に震災時の安全を重視することが大切です。

その後、予算との兼ね合いを考えましょう。耐震等級が上がると、建築コストが増加することがありますので、家族の資金計画を見直すことも必要です。

最後に、信頼できる建築会社や工務店に相談し、自分たちに最適な耐震等級を選ぶためのアドバイスを受けることが大切です。これらのステップを踏むことで、安心して暮らせる新築住宅を実現できるでしょう。

初期検討

新築を計画する際、初期検討は非常に重要なステップです。この段階では、自分たちが求める住まいのイメージを明確にすることから始めましょう。

まず、家族のライフスタイルについて考えます。例えば、小さなお子様がいる場合は、安心して遊べる広いスペースや耐震性が求められます。また、将来的に家族が増える可能性も考慮し、空間の柔軟性を重視することが必要です。

次に、住む地域の地震リスクを調査します。地方自治体の情報や過去の地震の記録を参考に、最適な耐震等級を見極める手助けになります。

ちなみに、京都府南部にある山城エリア(宇治市・城陽市・京田辺市など)では、南海トラフ大地震では震度5強から震度6強が想定されています。

(参考:京都府マルチハザードマップ情報提供システム

地盤によって揺れ方も違います、地盤調査も行いたいところですね。

耐震等級が上がると建築コストが増えるため、予算とのバランスも考慮しましょう。これにより、最適かつ安全な住まいの実現に向けて、しっかりと準備を進めていきましょう。

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設計と施工

新築住宅の耐震等級を選ぶ際には、設計と施工の質が非常に重要です。耐震等級の高い住宅を建てるためには、まず設計段階で耐震性を考慮したプランニングが不可欠です。例えば、建物の形状や柱の配置、材料の選定など、専門的な知識が求められます。ここで信頼できる建築士の意見を仰ぐことが大切です。

また、施工段階でも耐震等級を確保するために、細かな部分まで注意を払う必要があります。施工業者選びは非常に重要で、適正な工法や技術を持つ業者を選ぶことが求められます。耐震等級に対応した基準を満たすためには、現場監督の厳格な管理が重要です。

さらに、工事中に定期的に進捗を確認して、設計通りに施工されているかチェックすることも忘れずに行ってください。これにより、自身の家がきちんとした耐震性を持つものになっているか安心できます。設計と施工をしっかり行うことで、家族を守るための強固な住まいができるでしょう。

評価と検証

新築住宅の耐震等級を選ぶ際には、評価と検証が欠かせません。設計段階での耐震性の評価は、耐震強度計算を通じて行われます。これは、建物が実際にどれくらいの地震に耐えられるかを示す大切なプロセスです。最新の技術を活用した評価手法により、より正確な数値を導き出すことが可能になっています。

さらに、耐震等級の検証も重要です。施工後には、専門の機関による耐震性能の試験やチェックを受けることで、実際の建物が計画通りの性能を持っているか確認できます。これにより、安心して住むことができる家づくりが実現します。

また、耐震等級の証明書を取得することは、今後の資産価値にも影響を与えます。ただし、証明書の取得には費用がかかります。必要に応じて、耐震性能に関する証明書を手に入れ、住宅の価値を保つための材料として活用していくことをお勧めします。

これにより、家族全員が安全で快適に暮らせる住環境を手に入れることができるのです。

耐震等級3を選ぶメリットとデメリット

耐震等級3を選ぶことには、多くのメリットといくつかのデメリットがあります。

メリット: 地震被害の低減

地震被害の低減は、耐震等級3を選ぶ大きなメリットの一つです。日本は地震が多く、いつどこで発生するかわからない状況です。そのため、住宅に求められる安全性は非常に重要です。耐震等級3は、極めて高い耐震性を誇ります。そのため、大規模な地震が発生しても住宅が倒壊するリスクを大幅に軽減できるのです。

また、耐震等級3の住宅は、建物全体の強度が高いため、揺れに対する抵抗力も優れています。これは、居住者の安全を確保するだけでなく、家財道具や思い出の品を守ることにもつながります。大切なものを失うリスクを避けられることは、精神的な安定にも寄与します。

さらに、耐震等級が高い住宅は、地震保険料の適用や見直しの際にも優遇されるケースが多いです。これにより、最終的な経済的負担が軽減される点も見逃せません。安全な住まいを手に入れつつ、将来的な経済的な不安も減らせるのが耐震等級3の大きな魅力です。

デメリット: コストと設計の制約

耐震等級3を選ぶ際のデメリットとして、まずコストの増加が挙げられます。耐震等級を向上させるためには、耐震壁や強度の高い材料を使用する必要があり、その分建設費が高くなります。また、専門の設計士による詳細な設計が求められるため、設計費も増加する可能性があります。

さらに、耐震性を高めるために施工方法にも制約が生じることがあります。一般的な住宅よりも厳しい基準に基づいて設計するため、自由に選べるデザインや間取りが制限されることもあります。これにより、自分たちの理想の住宅を形にすることが難しくなるかもしれません。

これらの要因から、初期投資が大きくなることは確かですが、長期的な安全性や資産価値を考えると、耐震等級3の選択は一概にデメリットとは言えないのです。コストと設計の制約についてしっかりと理解し、家族の安全を最優先に考える判断が必要です。

まとめ

地震大国である日本において、マイホームの耐震性は家族の安全を守るために欠かせません。そのため、耐震等級1から等級3までの特性を理解し、自分たちのライフスタイルや住む地域に合った選択をすることが求められます。

新築注文住宅を建てる際は、設計段階で耐震等級の検討を忘れずに行いましょう。耐震等級が高ければ高いほど、安心して生活できる環境が整います。また、将来的な地震によるリスクも軽減されるため、投資としても非常に価値のある選択となります。

家族にとっての安心の場となるマイホームを、作っていきましょう。

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